2020年10月28日
映画の話。
語らせてください。
♫ルイ!ルイ!♫
果たしていつになったら
ご機嫌なルイ・ルイ気分になる日が
来るのでしょうかね。
ルイ・ルイを知らない人は無視して
筆を走らせます。
今回は芸術の秋、
ということで映画の話を。
相変わらずおうち時間も
長いですしね。
映画じゃないですけど、先日、
テレビアニメの「鬼滅の刃」
総集編を観ました。
今は鬼より電車の中の
くしゃみや咳の方が怖いです。
「飛沫の刃」と言った感じです。
(あれ?薄毛ネタは?)
大丈夫。
どこかで繰り出しますから。
さて、映画の話。
(今回は無駄に長いです)
語るといっても私、
映画好きでも映画通でもなく、
映画など語ってはいけないというか
語る資格のない人間です。
なのでかなり
薄っぺらい話になります。
薄いどころかツルッパゲです。
(じゃあ語るな)
いや、語ります。
語らせてください。
語る資格のない理由を少しだけ。
1990年代は、
レンタルビデオが全盛で、
住む街、住む街、どこへいっても
駅前には必ずといっていいほど、
レンタルビデオ店がありました。
その頃は若気の至りというか、
文化人への憧れからか、
映画通を気取りたくなり、
毎週何かしらの作品を借りて、
観ていたものです。
わざわざ部屋を薄暗くしてね。
でも、
ほとんど覚えていないんだな、
これが。
言われてみれば
「観たことがあるかな」。
そんなのばっかり。
とにかく
観る動機が不純でしたからね。
映画通を気取りたいとか、
パートナーと過ごす週末、
喧嘩するくらいなら黙って
映画でも観ていた方が平和だから、
といった理由で観てましたから。
しまいには返却期限間際に、
倍速で観て返したり。
あと、私はこう見えて
結構偏屈なんです(見たまんまか)。
観ず嫌い、聴かず嫌い、食わず嫌い。
飽きっぽい性格の一方で、
魅かれたものには、
それだけに傾倒してしまう
嫌いがあります。
甲斐バンド、松井秀喜、錦織とか。
映画もね、SF、ファンタジー系は
苦手というか観ず嫌い。
この手のジャンルって
ブームになりやすい傾向の作品も
多いじゃないですか。
流行にすぐ乗るほど、
軽薄な男じゃないぜ。
(毛薄だけど)
と言えば格好いいですけどね。
ただの捻くれ者です。
中学の頃だったかな。
ETとかスターウォーズを観た友人が
「観た!? ねぇ観た!?」
「すげえ。最高! もう感動!」
とかうるさくてね。
ちょっとムカっとした私は、
「あの手のジャンルは好きじゃない」
と精一杯の抵抗をしたわけです。
先に自慢できなかった
負け惜しみですけどね。
その時の意地を30年経った今も
貫き通しているだけです
どうですか。
こんな奴に映画など
語って欲しくないですよね。
でも語ります。
語らせてください。
おうち時間のおかげで、ここ数ヶ月、
久しぶりに結構な本数を観たので、
何本か取り上げてみます。
観たと言っても
ほとんどWOWOWシネマ。
数本がレンタル。
WOWOWの場合、観たい映画が
必ず観れるわけではないので、
チャンネルを合わせた時に
偶然観ると言った感じ。
家に居る時間が増え
地上波はつまらないし、
スポーツもやってないから
自ずとWOWOWシネマに
チャンネルを合わせる時間が
増えただけです。
レンタルの場合、
何を観ていいか分からないので、
ひとまずオスカー作品賞
あるいは
ノミネート作品を観てみようと。
どうですか。
動機が不純でしょ。
でも語らせてください。
ということで今年観た映画の
個人的ベスト5とワースト2を。
まずはベスト5。
1位 グリーンブック
(WOWOW/2018オスカー)
2位 最強のふたり
(WOWOW)
3位 しあわせの隠れ場所
(WOWOW/2009オスカーノミネート)
4位 リチャード・ジュエル
(WOWOW)
5位 スポットライト
(レンタル/2015オスカー)
続いてワースト3
1位 ムーンライト
(レンタル/2016オスカー)
2位 ボヘミアンラプソディ
(WOWOW/2018オスカーノミネート)
3位 ジョーカー
(WOWOW/2019オスカーノミネート)
番外編として、若い時、
どうしても好きになれなかった
クエンティン・タランティーノ作品を
2本鑑賞。
パルプ・フィクション
(レンタル/1994オスカーノミネート)
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
(WOWOW/2019オスカーノミネート)
この歳になって観てみれば、
もしかして面白いかも…
結果、
ダメでした。
好みの問題というより
彼の作品を観るには
私の脳みそが少しタランティーノ。
(語らせてください。)
好きな人は好きなんでしょうね。
映画通への登竜門みたいで。
クリエイティブなのは分かるけど、
玄人が玄人受けを
狙っているような感じが
私にはどうにも…。
音楽で言えば、
斬新なコード進行とか
ベースラインが良いとか、
ギターのリフが良いとか。
そんなの凡人にはわかりませんから。
ワースト3に
オスカー作品賞1本、
ノミネート作品2本
入ってますからね。
私の映画を見る感性の低さが
よく分かる結果です。
(鑑賞前の期待値が高すぎたせいもありますが)
ワースト3
ちょっとだけ解説&感想
(語らせてください。)
ワースト3位 ジョーカー
よくできているのでしょうが、
この手の映画も私には無理みたい…
響きませんでした。
ワースト2位 ボヘミアンラプソディ
以前このコラムでも絶賛して、
劇場で3回も観たというのに
この掌返しぶり。
テレビだとしょぼくてね。
改めて観るとフレディの
真似(役)の人が
滑稽に見えました。
フレディはオンリーワンで、
真似すると滑稽になってしまいます。
真似しちゃダメな人なんです。
完全にブームに流されて
観ただけでした。
もうリピートする気はありません。
ワースト 1位 ムーンライト
これがオスカー?
私には理解不能。時間の無駄でした。
原因が私の脳みそと
頭髪がタランティーノ
だけとは思えません。
一応オスカー作品なので、
私のような者にこの作品の良さを
伝えられる人がいたらお願いします。
ベスト5
ちょっとだけ解説&感想
(語らせてください。)
5位 スポットライト
カトリック教会の醜聞を暴くという
実話を基に描いた作品。
登場人物が多すぎて、
途中まで名前と顔が一致せず
苦労しました。
DVDなので巻き戻しながら
確認できたけど、
劇場だったらきっと
ちんぷんかんぷんでしたでしょう。
最近一人で仕事することが多いので、
改めてチームで仕事して成果を上げ、
達成感を分かち合うって良いな~と
シミジミとしじみ汁。
でも人が多ければ多いで
人間関係が面倒ですけどね。
4位 リチャード・ジュエル
中盤過ぎまでイライラして
ムカつく主人公リチャードに
最後は愛おしいくらいに感情移入。
リチャードが喫茶店で
号泣しているラストでは、
私も胸熱になりました。
3位 幸せの隠れ場所
ホームレス同然の生活から
アメリカン・フットボールの
プロ選手になった
黒人少年の実話を基に描いた作品。
裕福な家族と黒人少年との
偶然の出会から
徐々に深まっていく絆に
ほろっときます。
ちなみに私の頭皮に
隠れ場所はありません。
2位 最強のふたり
ある事故で全身麻痺となり
車椅子生活を余儀なくされた大富豪と
介護者として雇われた黒人青年の話。
こちらも実話を基に描かれています。
フランス映画なので、
後味が悪いのかと思いきや、
観賞後、心地よい余韻に浸れます。
1位 グリーンブック
繊細な天才黒人ピアニストのドンと
がさつで陽気なイタリア系アメリカ人
トニーの2人のロードムービー。
もうぶっちぎりの1位です。
もう5~6回観てます。
上質な心地良さが
数日続きましたから。
グリーンブックに関しては
これ以上語りません。
語りだすと長くなるし
ネタバレにもなるので。
とにかく観てもらいたい作品です。
こうしてランキングをまとめてみると
あらためて私の偏りっぷりが分かります。
ベスト5(特にベスト3)で
共通しているのは
・すべて実話ベース。
・さめざめと泣ける話ではない
・お涙ちょうだい的な行き別れ、
死に別れなどない。
・絆とか愛とか未来とか勇気とか
ベタなセリフを誰も叫んでいない。
・複雑なように見えて、
話の大枠は極めてシンプル。
・人種、個性、価値観、文化の
違う人が、並みの精神では
耐えられないような
トラブルやエピソードを重ねながら
互いを受け入れ、わかちあい、
信頼を深め、唯一無二の存在に
なっていくという
ベタといえばベタな話。
・昔の実録物で、
コメディ要素をちりばめた
ヒューマンドラマでありながら
現代の複雑な世界に対して
しっかり爪を立てているというか
警鐘を鳴らしている。
・ベタだけど先入観の愚かさ、
多様性を受け入れることの
難しさと重要性とか
考えさせられる…
・いたずらに行間を埋めずに、
観る側に色々と問いかけている。
こんな感じでしょうか。
脳みそタランティーノの私には
絶妙なさじ加減なんです。
この年になって道徳の授業を
受けているような感じです。
もう一つ。
(語らせてください)
きっと私は根が暗いのでしょうね。
妄想癖は激しいくせに、
煌びやかな夢・希望・未来!
と言った類は敬遠するわけですから。
この傾向は次回コラムで予定している
音楽の好みにも
そのまま当てはまります。
最後に。
33年前、
ジョディ・フォスター主演で
大ヒットした「告発の行方」。
その第2弾が来年
公開されるらしいです。
タイトルが
「告発の行方2」
かと思いきや
なんと
「頭髪の行方」
楽しみですね。
ではでは。