Column

2019年9月7日
鼻っ柱をへし折られた時、
そこがスターライン。

9月に入っても真夏日。

30度くらいでは涼しいと感じるから
慣れとは恐ろしいもの。

ところで、
ここ数年残暑が厳しい影響か、
はたまた温暖化の影響か、
新種の生物が発見されたらしい。

残暑の厳しいこの時期にしか
現れない生物とのこと。

写真はないが、ニュース映像を
見たときの残像を思い出しながら
イラストにしてみた。

こんな感じの生物。








ザンショウオという生物らしい。


さて、さて、
すっかりコラムの更新を
サボっていたせいか、
何を書いていいやら。

全米オープンの錦織について
書こうとしたけど、
とんでもなく長くなりそうで却下。

そんな時、たまたま地上波の
ゴールデンで放送していた
バスケットボールW杯
日本VSアメリカ戦を観戦。

おそらく少しバスケットを知っている人なら、
日本がアメリカに対して善戦するだろうという期待など
少しも持っていなかったと思う。

勝利なんて夢のまた夢。
フジテレビも随分思い切ったことをしたものだ。
BSあたりで放送していた方が良かったのでは
と思ったのは私だけではないのでは…。

八村くんのNBA入りや、
国内Bリーグのにわか的な
盛り上がりを見て
数字が取れると思ったのだろうけど、
裏目に出たかな。

まったくなす術なし。
ツメ跡すら残せなかった惨敗でね。

日本はベストメンバー、
かたやアメリカはスター選手不在で、
ほぼ無名の若手プレーヤー中心の
2軍〜3軍クラスでもこの結果。

40年以上、
主要国際大会に出場できず、
大海を知らなかった
日本バスケット界。

この大会で現在の世界での立ち位置を
思い知ったという意味では、
貴重な敗戦だったかもしれない。

まだまだ長い目で
見てあげる必要がある。


状況としては
30年ほど前の日本ラグビーに
少し似ている。

当時は早明戦など大学ラグビーを中心に日本国内は空前のラグビーブームだった。
早明戦に徹夜組を含めて国立競技場に6万人の大観衆とか。

世界のラグビーがどれほどレベルが高いかを
知る人も少なく、ミーハーな若者を中心に
ラグビー通のフリをするにわかファンが
たくさん出没した(私もその一人)。

だけど実のところ国際大会では
まったく結果が残せておらず、
ただのブームに過ぎなかった。

事実、1995年W杯では
既に決勝トーナメント進出を決め、
日本戦は怪我しない程度にという
戦い方とメンバーだった
ニュージーランドに、
いいように弄ばれ14対147で惨敗。
この敗戦を機にブームは終焉。

サッカーにしても然り。

世界のレベルの高さ、壁の厚さを
思い知ってから、 世界トップレベルで
戦えるようになるまで
何十年も要している。

歴史的惨敗という
挫折があって今がある。

バスケットも今回の惨敗で
少しの間国内の熱も
冷めるかもしれない。
でもきっと好転する。
それも含めて経験だから。
ようやくスタートラインに立つことができたということ。

何事も鼻っ柱をへし折られた時が
スタートライン。

仕事や人生と同じ。
勢いや小手先だけで成功するほど甘くはない。
調子に乗っては手ひどい仕打ちを受け、
初心に戻る。その繰り返し。

あっ、

遠くから聞こえてくる。
こんな言葉が。

「おいおい」

「お前には言われたくない」

ではでは。