Column

2018年11月21日
映画鑑賞で感じる老いの切なさ

♬ イントロ ♬

♬ Aメロ ♬

「今夜、断水だって」

「ダンスイ?」

「そう、断水。」
「どうしたの?
声がやけにガラガラでハスキーだけど」

 ♬ Bメロ ♬

「風邪かな。」
「ところで断水は何時から何時まで?」

「一晩中みたいよ」

「一晩中? オールナイト?」
(薄々オチがわかった人もいるかな)

「そう、一晩中」

♬ サビ ♬ ↓





はあ〜疲れた。
もうイラストは入れない。

「こんなダジャレイラスト描いている
暇があるならうちの仕事
もっと早くしてよ」
とお客様にお叱りを受けそうだ。

もんた&ブラザーズは、
今回のコラムの
プロローグでもなんでもない。


さて本題。

先日、クイーンの映画
「ボヘミアンラプソディ」を鑑賞。

私は中学・高校時代、
甲斐バンドとクイーンしか
聴いてなかった。
割合としては甲斐バンド6割、
クイーン3.5割、その他0.5割くらい。

今思うと自己チューで嫌な奴だった私。
友人に甲斐バンドとクイーンを無理強いするくせに、
友人から他のバンドのレコードや
カセットテープを薦められた時は、
「ありがとう」と借りはするけど、
一切聴かない。
内心「面倒くせえな」と
呟いていたから。
1週間後に「良かったよ」と
嘘をついて返す。

無理矢理ライブに付き合わせた
友人もいたな。
申し訳ないことしたと反省。

2バンドともボーカルの
アクというか個性が強かったから、
一度ハマると、それ以外のバンドは
どうしても物足りなく感じてね。

このコラムでも
甲斐バンドやクイーンのこと
何度も書こうとしたけど、
「自己満足」「無理強い」感が
バリバリ出てしまう。
思い入れが強すぎて客観的に書けない。

でも映画となれば話は別。
ということで「ボヘミアンラプソディ」

普段、映画館まで足を運ぶような
映画好きでは全くないけれど、
この映画だけは「待ちきれん!」
とばかりに公開3日目の日曜日に
川崎チネチッタへ。

ただ混雑は避けたかったので、
朝一9:30〜の上映で鑑賞することに。

さすがにガラガラかと思いきや、
7割方埋まっていたのに驚き。

客層は半分以上、
シニア割引対象となるような人たち。

コアなファンの多くは
私より少し上の世代だったから。

感想はというと…

予告編を見たときの
期待度を100%とすると
鑑賞後の満足度は80%
と言ったところ。

ラスト20分のライブシーンは圧巻。

バンド4名を演じた俳優人はお見事。
容姿はもちろん、仕草や演奏のスタイルまでほぼ完璧に再現している。

特にギターのブライアン・メイと
ベースのジョン・ディーコンは、
そっくりさん大会があったら
間違いなく優勝レベル。

残念だったのは、全体を通して
駆け足感が否めなかったこと。
十数年のキャリアを
2時間に収めるのだから
無理もないかもしれないけど
凝縮しすぎたかな。

あと、映像として印象的だったのは、
ウェンブリースタジアムの大観衆。
もうビッシリだから。

日本だと、警備上や防災上の問題なのか
スタンドとアリーナの境はもちろん、
アリーナも複数にブロック分けをして
通路を設けるでしょ。
立ち位置も決まっているから、
大観衆だとしても整列している感じで、
あそこまでの密度にはなり得ない。

それがね、隅から隅まで
朝の通勤ラッシュ並みにというか、
私の二十歳代の頭髪や
髭みたいにビッシリ。
地面の地の字も見えない。
とてつもない観衆密度。
あれでは仮に誰か貧血で倒れても、
スタッフが救助に来れない。
そんな余計な心配をしてしまうほど。
果てしない広大な大地で
稲穂が揺れているような
あの壮観さは、国内のライブでは
お目にかかれない。

2回は観たくなるだろうと
思っていたけど、
まあ1回でいいかな。

いずれWOWOWとかで演るだろうし。

久しぶりの映画鑑賞で感じたのは
2時間以上座りっぱなしが
キツイということ。

字幕を追う集中力は切れるし、
腰は痛くなるし、
途中でトイレに行きたくなるし。

映画鑑賞で老いを感じたことが
切なかった。


ではでは。