Column

2017年5月2日 明日は我が身

それは、仕事を終え、家路に向かう車中で突然襲ってきた。
ハンマーというより、大きな砂袋で叩かれたような、重たく鈍い痛み。
並行して、その砂袋を後頭部に埋め込まれたような、強烈な違和感が襲ってくる。

「やばい…」
すぐにスーパーマーケットの駐車場に車を止め、少し様子を見ることに。
しかし、得体の知れない痛みと違和感は、おさまるどころか激しさを増していく。

自ら携帯で119番に電話をかけ、容体を告げた。
告げているうちに、冷や汗が吹き出し、首も硬直し始める。意識が遠のいていくのがわかる。

電話の向こうで「場所はどちらですか」と聞いている声が微かに聞こえてくる。
遠のく意識の中で、なんとか言葉を絞り出した。

「そ、それだけは言えません…」

と、これは最後の一行だけが冗談だが、その前までは、実際に私の友人が今年の4月に、くも膜下出血で倒れた時の様子である。
無事一命を取り留め、奇跡的に何も障害も残っていないというから私も胸をなでおろした。

明日は我が身。そんな年齢になったことを実感するリアルな体験談だった。

相変わらず濃い味が好みで、運動不足も気になるが、改善できない意志の弱さ。
成功する気配のない、というより本当にやめる気があるのかと疑いたくなる喫煙。
私のような人間は、本当に痛い目に合わないと無理だと思う、という無駄にポジティブな思考が情けない。